病気になってみると、健康の大切さに気づくという事が言われます。同じ事が家についても言えると思います。
最近家のリフォームなどをしていると、感じる事があります。というのは洗面所やトイレなどの水回りの部屋で、カビに悩まされている方が多いという事です。ほとんど北側の寒いところに位置している事が多いので、原因は結露です。壁紙がカビだらけになったり、はがれてしまったり,シリコンのコーキングの中までカビが侵入してしまって、黒いシミが取れなかったり症状は様々なのですが、なかなかやっかいなものです。『壁紙が汚れてしまって張り替えたい』という相談を受けてもすぐ張り替える訳にもいかないのです。カビが発生する根本原因を取り除かず、壁紙を張り替えてもほんの一時しのぎで、またすぐにカビが発生してしまいます。
そんなときにすぐに思いつくのは、カビの生えない壁紙を使うと言う事ですが、これも対症療法でしばらくすれば、薬品の効果が無くなり、もとのもくあみです。その上化学物質の害もまき散らしているのです。
建築の室内環境の事をよく知らないで、安い価格でかっこ良い住宅を創るなどといって,一時ブームになったような会社の建物にありがちです。
人間の健康も本来当たり前の事なのですが、病気になって始めて、健康の大切さに気づくようなもので、私たちの創る住宅では、なにも問題なく過ごしている事が、実は必要なことをきちっと施行していることによって、もたらされていることを、これから家を創られる方も考えてみていただきたいのです。
問題なく過ごせる事の大切さこのことを大切にしていきたいと思っております。