ヒートショックの悲劇がみじかな事としておきてしまいました。社員の父上が浴室で事故死してしまったのです。80歳過ぎで一人暮らしをされていたのですが、風呂場で亡くなっているのを発見され、警察もはいり大騒ぎになったようです。家が暖かければ落とさなくても良い命を、むざむざ落としてしまう事は悲しい事です。この例は古い家の事なのですが、新しい家でも同じような事が起こる可能性がある話もあります。
これも当社の社員の話なのですが、昨年の夏から一人暮らしを始めて、鉄筋コンクリート打ちっぱなしのデザイナーズアパートに入居したのですが、デザイン優先で断熱の事など全然考慮していない建物で、寒い上に、結露がひどくて、とても大変な思いをしているようです。
古い家の場合は許せるのですが、新しい家でこのような事が起こるのは私にとっては許せない事です。以前にも書きましたが、建築界はデザイン優先のところがあって、奇抜なデザインであったり、造形的にユニークで美しい建物に注目しがちで、その事を否定するわけではありませんが、建築家のエゴだけでかたちのみを追求した建物は、問題ありと思います。またマスコミの珍しい物を追い求め表面だけしか見ないという無責任体質が助長していると思えます。
家には少なくとも、住む人の健康と安全を守る使命があります。デザインは最低条件を満たした上で考えられるべきものでしょう。
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